それぞれの家/Each House
東京郊外の周辺に畑が残るのどかな住宅地に、夫婦と子供2人の家族の為の住宅です。敷地の北西側は建主の実家と接しており、この隣接する実家との関係を考えるところから設計は始まりました。建主の要望は、あまり直接的に向かい合うような接近する関係は好ましくなく、しかし緩やかに適度に繋がっていたいというものでした。私たちは敷地を細長く短冊状にエリア分けし、それぞれに役割、形、空間を与えました。それらのバランスを調整しながら整理し、ひとつの住宅として纏めました。実家の緑豊かな庭と繋がるように敷地西側に庭を配置し、パブリックな空間(LDK)を沿わせ、実家と自由に行き来できる動線と緑の借景を確保しました。適度な距離感を持ちながらも繋がりのある微妙な実家との関係を作り出しました。
帯状の奥行きのある空間は、庭に寄り添い一体感を生む事で、幅の狭さを感じさせない広さと明るさを獲得しました。このオープンな空間を構造的、機能的に担保するため、隣の層に収納・トイレ・玄関など小さな諸室を集中させました。この中心コアにより、両サイドのボリュームは構造的な制約を強く受ける事なく自由な形をつくることができます。光の取り入れ方、空気の流れ、視線の抜けなどを考慮し、それぞれ(each)独自の断面を持った形に落とし込みました。
用途 | 専用住宅 |
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所在地 | 東京都小平市 |
主体構造 | 木造 |
敷地面積 | 144.86㎡ |
建築面積 | 57.51㎡ |
延床面積 | 108.81㎡ |
設計期間 | 2009年2月〜2010年6月 |
施工期間 | 2010年7月〜2010年12月 |
構造設計 | 桑子亮/桑子建築設計事務所 |
施工会社 | 山庄建設 |
写真 | 坂口裕康(※のみSangoDesign撮影) |
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