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  • 開放的に閉じるシリーズ化住宅

  • 開放的に閉じるシリーズ化住宅

    敷地は長野県長野市に位置する。ここにある地元の建設会社からシリーズ化できる住宅の提案を求められ、その第一号の計画である。寒い地域において断熱性能を高めた住宅は相対的に数多く作られるようになってきたが、その為に多くの量産住宅では弱点である開口部を小さく限定し、屋外に対して閉じられているものが多いように感じる。この計画では、”断熱性能の高い暖かい住宅”と“屋外空間を積極的に生活に取り込んだ住宅“という一見矛盾する目標に対し、大きな開口部としての「サンルーム」を計画した。生活空間であるLDKと屋外テラスとの間にペアガラスに囲まれたサンルーム空間を差し込むことで、開放的に屋外へと連続する空間が実現しつつ、空気環境としては二重に閉じ、断熱性能を高めている。高い環境性能と、現在・未来を反映したオープンなライフスタイルの両立がこのシリーズ化住宅の共通事項のひとつである。

    このシリーズ化住宅における共通アイデア
    1、LDK+サンルーム+デッキテラスを連続させ、開放的な生活空間の実現
    2、デッキ下はピロティとし、軒下テラスや屋根付き駐車場とし雨・雪への配慮とともに屋外空間の利用に寄与する
    3、断熱性能・気密性を高める
    4、施工性・コストからシンプルな建物形状とする


    シリーズ化住宅は、普段我々が設計しているオンリーワンの住宅とアプローチが異なる。敷地形状や家族構成が変化しても対応できる、魅力を失わない共通のアイデアが求められ、工法においても施工しやすさや限られた工期、素材においては繰り返し使用できるコストパフォーマンスが重要になる。
    我々はこの住宅のシリーズ化にあたり、長野という地域性や風土に注目した。また、これからの未来の未知なる施主を想定した生活環境とライフスタイルを共通アイデアとして計画する必要がある。冬場は底冷えし気温がかなり低下する環境に対し室内の断熱性能を高めながら、屋外空間を生活に取り込んだライフスタイルに対応するための連続する「サンルーム」、「ピロティ空間」を計画した。

サンルーム:暖かいサンルームは冬場に外部との干渉空間として機能する。
屋外テラス:サンルームを挟んでリビングと屋外テラスが一体空間として連続する。
用途 専用住宅
所在地 長野県長野市
主体構造 木造
敷地面積 234.86m²
建築面積 92.69m²
延床面積 193.50m²
設計期間 2018.07-
施工期間 2019.03-10
共同設計 熊原真二/株式会社フリークラウド
構造設計 桑子亮/桑子建築設計事務所
施工 塚田建設株式会社
写真 淺川敏/ZOOM(※のみSangoDesign)
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