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  • ぼんぼりの下の棲家

  • ぼんぼりの下の棲家

    この住宅は、夫婦二人のための小さな終の棲家です。外部に極力閉じたいという要望から、クローズな空間に住人の心の拠り所となる「芯」を通すことを考えました。この住宅では、芯を「ぼんぼり」のような暖かく場を照らすものが相応しいと思いました。この「ぼんぼり」は構造的・設備的・環境的など、この住宅にとって核となる様々な要素になっています。その「ぼんぼり」がこの住宅のシンボルとなり、「生活の拠り所」となっています。

    ・やさしい環境装置の ぼんぼり
    この「ぼんぼり」は季節によって障子を開閉させることで、やさしく室内環境を整える手 助けをします。冬は、ぼんぼり内の暖められた空気を 1 階床下から吹き出します。夏は、 障子とトップライトを開けることで住宅内の熱い空気を外部に解放させるます。

    ・強い大黒柱の ぼんぼり
    この「ぼんぼり」は、構造的な中心としての役割を果たしています。一般的な柱材 (120 角 ) を 4 本括ることで、大断面の大黒柱と同等の負担を合理的に受けることができます。 また、括られた 4 本の各柱はそのまま登り梁と繋がることで、建物全体に広がり、より 安定した構造になっています。

    ・豊かな生活のシンボルの ぼんぼり
    この「ぼんぼり」は、ここで生活する家族にとって共に暮らす家の象徴でもあります。ま るで花見の時、足下に独自の場 ( 空間 ) をつくる桜の樹のようなものです。このぼんぼり は、この住宅の新しい家族となります。

人間は「手がかり」となるものの周り ( 周辺 ) で多彩な活動を行い、そこに「場」が生まれる。その「場」が「空間」となり「建築」へつながります。この 住宅は、その適度なスケールを持つ親密な「手がかり」を作ることから考え始めました。
初期イメージ
季節によって上部の障子を開閉させることで室内環境を整える手助けをします。 冬は、ぼんぼり内の暖められた空気を4本のパイプを通して1階床下から吹き出します。 夏は、障子とトップライトを開放することで室内の熱い空気を外部に放出します。
section
大黒柱として構造的な中心になっています。また、特殊な大断面の大きな木材を使わず、一般的な流通サイズである120角の柱材を4本組み合わせることで、大断面の柱材と同等の負担を合理的に受けることができます。括られた4本の各柱は、そのまま登り梁と繋がることで、力が建物全体に広がり、より安定した構造を実現しています。
ぼんぼりの中はミラー貼り※
床下のポンプ ※
フローリングは国産材の月齢伐採葉枯らし乾燥(3~6ヶ月)+桟積み天然乾燥(1年以上)による「もりずむの木」を使用※
用途 専用住宅
所在地 神奈川県横浜市
主体構造 木造
敷地面積 135.14㎡
建築面積 53.00㎡
延床面積 85.87㎡
設計期間 2015年10月〜2016年11月
施工期間 2016年11月〜2017年7月
構造設計 桑子亮/桑子建築設計事務所
設備設計 高槻 真佐子
施工会社 イケダ工務店
写真 淺川敏(※のみSangoDesign)
フローリング NPO法人もりずむ
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