• 2012年12月15日

    PROJECTS-DIARY|平行四辺形の鮨店

    焼杉板貼り-鮨M計画-

    外から客室に入る前に前室として計画している踏込みスペースに仕上材の焼杉板が貼られました。

    焼杉板とは杉板の表面を焼いて炭化させ、耐候性や腐食性を強くさせる昔からの伝統的な建築材料です。普通の杉板に塗装したものとの大きな違いは、表面に木目に沿って凹凸ができ立体的な奥行きのある表情になります。

    この計画では見積調整の中で普通の塗装杉板に変更するという案もでましたが、こだわって焼杉板にしました。貼られている所を見て、変更しなくてよかったと安堵しました。

    踏込みスペースの焼杉板貼りの壁は外の通りからも見えるように計画しています。神楽坂に残る黒塀の細い路地に入って行くような雰囲気になれば最高です。

    また踏込みスペースで明るさの落とした黒い材料を使う事で、客室空間との明るさや色合いの違いを大きくし、よりお客さんに客室が輝いているように感じてもらえると考えています。

    その辺りの演出が実際どのように働くか楽しみです。これからはどんどん仕上工事が進んでいきます。

    サンゴデザイン/鈴木竜太
  • 2012年12月11日

    PROJECTS-DIARY|薪水書窓庵

    沼須人形芝居 あけぼの座 公演報告 PART1

    先日、私たちが設計・監理した群馬県沼田市の「薪水書窓庵」にて「沼須人形芝居 あけぼの座」の公演が行われました。その様子を練習中のカメラで撮影したので、2回に分けてご報告させて頂きます。

    建物は完成して半年ほどですが、すでに新築という雰囲気はありません。座員たちに使われることによる良い手垢が付いて、より沼須の風土や伝統文楽など独自の性質に建物が馴染んできたように感じました。

    お披露目会以来の公演ともあって、地域の人々や沼須人形芝居を応援している人々、あけぼの座のファンの方々など入りきれないほどの多数のお客さんが来ていました。

    演目は、「万歳」「菅原伝授手習鑑 寺子屋の段」「式三番叟」の三演目に加えて、特別出演で埼玉から来て頂いた能村夫婦による琵琶語り「小松姫物語」が上演されました。

    人形芝居だけではなく他の種類の上演会やミニコンサートもできることが証明され、この建物の活用の幅が広がったように思いました。

    あけぼの座の特徴として、小学生・中学生の子供たちが大人の座員と一緒に日々練習を積み、本番でも立派に演じます。生の語りと三味線はとても迫力があり、また多くの個性的な登場人物と展開のある物語に観客はどんどん引き込まれていきます。

    この建物は人形芝居の稽古場として計画が始まりましたが、厳しい予算の中で稽古場としてだけではなく、芝居小屋としても使えるように座長や座員たちと計画を変えていきました。その結果がこの日に繋がったと思うと、とてもうれしく感慨深く感じます。

    半屋外の土間空間も客席として利用しています。室内には座布団を引いて座ってもらい、土間には古材を再利用して座員が作った特製ベンチに腰掛けて観賞してもらいます。

    土間は半屋外の空間のため当日の天気がすごく心配だったのですが、この日は晴天に恵まれ風も強くなく、快適に観賞できたと思います。建物裏の竹林もとても奇麗に見えました。

    長時間の上演にかかわらず、最後まで皆さん集中して観賞していました。とてもすばらしい公演会でした。

    次回は裏方と公演後の座員の様子をご報告します。

    サンゴデザイン/鈴木竜太
  • 2012年12月2日

    PROJECTS-DIARY|平行四辺形の鮨店

    桧カウンター土台 -鮨M計画-

    [:en]

    桧カウンターを設置するための土台ができてきました。大工さんの腕がよく仕事がとても早いです。

    カウンターの高さ設定は、設置する予定の椅子の座面高さから計算し、また実際にモックアップ(原寸模型)で試して決めました。椅子との高さバランスを間違えると非常に居心地が悪くなってしまいます。またカウンターの内側からのサービスのしやすさも無視してはならないので、ご主人とともに現場にて実際に動きをやってもらいながら検討しました。

    室内のボードがほぼ貼り終わり、最終的な空間の大きさが分かるようになりました。これから仕上げが付加されて空間の印象がどんどん変化していくので楽しみです。

    右の写真は、客室からトイレに行くための前室入り口部分です。平面計画の中で一番密な部分だったので、気になっていたのですが、実際に図面通りにできて全く問題なく安心しました。

    サンゴデザイン/鈴木竜太

    [:ja]

    桧カウンターを設置するための土台ができてきました。大工さんの腕がよく仕事がとても早いです。

    カウンターの高さ設定は、設置する予定の椅子の座面高さから計算し、また実際にモックアップ(原寸模型)で試して決めました。椅子との高さバランスを間違えると非常に居心地が悪くなってしまいます。またカウンターの内側からのサービスのしやすさも無視してはならないので、ご主人とともに現場にて実際に動きをやってもらいながら検討しました。

    室内のボードがほぼ貼り終わり、最終的な空間の大きさが分かるようになりました。これから仕上げが付加されて空間の印象がどんどん変化していくので楽しみです。

    右の写真は、客室からトイレに行くための前室入り口部分です。平面計画の中で一番密な部分だったので、気になっていたのですが、実際に図面通りにできて全く問題なく安心しました。

    サンゴデザイン/鈴木竜太

    [:]

  • 2012年11月22日

    PROJECTS-DIARY|平行四辺形の鮨店

    踏込み空間+染色塗装 -鮨M計画-

    [:en]

    小さなお店ですが、道路からの入り口と客室の間に踏込みスペースを計画しています。それは、外からの音の問題、人の出入りによる外気温や風が直接客席に影響しないように、などの機能的な理由とともに、より客室を輝かせる為の演出的なサブ空間としてデザインしました。

    現場ではその踏み込み空間と客席を仕切る壁の軽量鉄骨下地が組まれました。この壁は足下にガラスが大きく入るため、骨組みも抜けています。写真手前に置いてある黒い木枠がはめ込まれます。

    これらの木枠は、工場で黒く染色塗装を施されたものを現場に入れてもらったので、現場塗装よりも色ムラがなく、とても奇麗に仕上がっています。

    現場塗装と工場塗装にはそれぞれメリット・デメリットがありますが、塗装の質のみを考えると断然に工場塗装の方が高くなる事がよくわかりました。

    店舗工事と住宅工事での現場監督・職人さん達の考え方や施工方法の違いが様々なところで発見でき、私たちにとっても大変勉強になる現場になっています。

    サンゴデザイン/鈴木竜太

    [:ja]

    小さなお店ですが、道路からの入り口と客室の間に踏込みスペースを計画しています。それは、外からの音の問題、人の出入りによる外気温や風が直接客席に影響しないように、などの機能的な理由とともに、より客室を輝かせる為の演出的なサブ空間としてデザインしました。

    現場ではその踏み込み空間と客席を仕切る壁の軽量鉄骨下地が組まれました。この壁は足下にガラスが大きく入るため、骨組みも抜けています。写真手前に置いてある黒い木枠がはめ込まれます。

    これらの木枠は、工場で黒く染色塗装を施されたものを現場に入れてもらったので、現場塗装よりも色ムラがなく、とても奇麗に仕上がっています。

    現場塗装と工場塗装にはそれぞれメリット・デメリットがありますが、塗装の質のみを考えると断然に工場塗装の方が高くなる事がよくわかりました。

    店舗工事と住宅工事での現場監督・職人さん達の考え方や施工方法の違いが様々なところで発見でき、私たちにとっても大変勉強になる現場になっています。

    サンゴデザイン/鈴木竜太

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  • 2012年11月20日

    PROJECTS-DIARY|平行四辺形の鮨店

    ボード貼り工事+丸窓の検討 -鮨M計画-

    [:en]

    天井にボードが貼られました。天井高さは躯体の梁が隠れ、梁形が内装に表れないようにするとともに、設備配管等を考慮して最大の天井高さが取れるように設定しました。

    狭い現場の場合、保管場所がないためボードが搬入されたらすぐに取付けないといけません。ボードがあると大工さんが動けないなどという問題がおこります。これらの搬入と施工のタイミング、他業種の職人さんの調整など、狭い現場の場合は特に難しい工程調整が必要になります。この現場ではその辺りを優秀な現場監督のおかげで工程に無駄ができず、スムーズに進んでいます。

    既存の外壁内に昔の店舗のFIXガラス窓が入っていたことが解体時に判明し、そのガラスを利用して新しく丸窓を付ける計画にしました。この日はその丸窓の位置と大きさを現場にて確認しました。

    内側の既存ガラスの状態や下地の位置関係、窓に植栽がかかるようにしたいなど、検討した結果写真の位置と大きさで決めました。

    外壁の下地は既存のものを再利用します。一度表面をならした後に、左官で仕上げる予定です。

    サンゴデザイン/鈴木竜太

    [:ja]

    天井にボードが貼られました。天井高さは躯体の梁が隠れ、梁形が内装に表れないようにするとともに、設備配管等を考慮して最大の天井高さが取れるように設定しました。

    狭い現場の場合、保管場所がないためボードが搬入されたらすぐに取付けないといけません。ボードがあると大工さんが動けないなどという問題がおこります。これらの搬入と施工のタイミング、他業種の職人さんの調整など、狭い現場の場合は特に難しい工程調整が必要になります。この現場ではその辺りを優秀な現場監督のおかげで工程に無駄ができず、スムーズに進んでいます。

    既存の外壁内に昔の店舗のFIXガラス窓が入っていたことが解体時に判明し、そのガラスを利用して新しく丸窓を付ける計画にしました。この日はその丸窓の位置と大きさを現場にて確認しました。

    内側の既存ガラスの状態や下地の位置関係、窓に植栽がかかるようにしたいなど、検討した結果写真の位置と大きさで決めました。

    外壁の下地は既存のものを再利用します。一度表面をならした後に、左官で仕上げる予定です。

    サンゴデザイン/鈴木竜太

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